ふやせば、減らせるんだって!

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3回目の収穫、ディエンビエンへ。

石の上にも三年。継続は力なり。
これまでの歩み、そしてこれからご報告する今年度の活動状況を振り返ると、
すべて、このふたつの言葉に集約されているように思うのです。
2016年度と異なり、2017年度は大きな冷害もなくコーヒー豆の収穫量は良好でした。
技術や加工体制、品質も着実に向上しているようです。さらに、特筆すべきは
コーヒー栽培支援農家の人たちに“意識変化”がみられたことでした!

今年もコーヒー栽培支援農家の人たちと、
収穫のお手伝い!

農園でみつけた、“意欲の表れ”

前回訪問時は4月。そして10〜11月にかけて農園を再訪してみると「あれ、コーヒー木が整列して植え直されている!」なんということでしょう〜!栽培意欲の向上です。とくに若手支援農家のThietさんが意欲的に取り組んでいる様子です。
「Thietさんのコーヒー技術は、栽培・加工過程で改善されており、最終的により優れた商品を生産している。これまでの2年間を通して、コーヒー生産への思いがより強くなってきている」と、ベトナム現地での協力企業Oriberry社(オリベリー)のPhuong社長も語っています。

2017年10月。コーヒー木が“植え直され”て、きちんと整列。

新しい皮むき装置と、ビニールハウスがやって来た

収穫したコーヒーチェリーの“一次加工作業”である皮むきと乾燥が、栽培農家自身で行えるようになり、次の加工工場への販売単価も上げられます!“一次加工作業”とは、コーヒーチェリーを加工し、次の段階のパーチメントを精製することです。
(コーヒーの主な精製法と特徴については、ACTIVITY2017でご紹介しています。)

Muong Phang産のコーヒー豆に最も適した精製法を選び出すために、2015年度は水洗式、2016年度は半水洗式を試してきました。そのテスト結果に基づき、2017年度に採用したのは半水洗式。理由は、香りの良いコーヒーができること、水洗式と比較して使用する水の量が少なく、環境への排水量も減るためです。

新たに設置された皮むき装置。今までのテスト結果を踏まえ、Muong Phang産のコーヒー豆に適した半水洗式で精製しています。

ビニールハウスの中では、半水洗式で精製したコーヒー豆を乾燥させています。

2017年度のコーヒーのパーチメントの収穫量は、約1トン

コーヒー栽培支援農家Thiet さんとPhinさん2件での収穫量になりますが、そのうち、676kgが良質のパーチメント、300kgが通常品質のパーチメントでした。良質のパーチメントはOriberry社が買い取り、ハノイ等で販売されます。

栽培支援農家Thietさん、次なるステージへ!

ここまで述べたように、現在のコーヒー栽培支援農家はThiet さんと、Phinさんの2件です。そのうちThietさんは若手農家で、彼はこのProjectを通じて、コーヒー加工栽培から販売にいたるまでの基礎的な知識を身につけることができました。
Thietさんは今後、Muong Phangの中でもコーヒー生産の中心人物としての役割を果たしていきます(例えば、村内の他のコーヒー農家と連絡を取り合う、Muong Phang全体の収穫量を計算する、必要な価格を考えていくなど)。若手のThietさんですが、少しずつ、村のコーヒー生産を支えていく人物になるでしょう。私たちはこれからも、Thiet さんを支援していきたいと考えています。

Projectを通じて大きく成長した、Thietさん。

最後に、スキルフルなコーヒー生産者に成長しつつあるThietさんのエピソード!

今回私たちは、コーヒー生産の盛んなMuong Ang(栽培支援農家があるMuong Phangの隣町)も訪問。そこにはコーヒー生産歴20年の女性Haさんがいました。彼女はThietさんが作るコーヒーについて、「Thietさんのコーヒーはなかなか良いよ。私ほどではないがね」と評価していました。今後のThietさんのコーヒーのレベルアップが、ますます気になるところです。フレーフレーThietさん!

Muong Ang地区の大規模なコーヒー農園。(栽培支援農家があるMuong Phangの隣町。)コーヒーの木は日陰でよく育つ樹種のため、影を作る木が必要です。訪問した農園では、農園全体がうっすらとした木陰で覆われていました。

Muong Ang地区のコーヒー加工工場。この地区には13の加工工場があります。

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